色んな方から「次の話は?」と云われながらも、ずいぶん更新を怠っていました。
再開します。
で、とりあえず少しアプリケーションの話をしようと思います。
デザインワークで中心になるのは、イラストレータとフォトショップ、人によってはファイヤーワークスという方もおられるでしょうが、どちらかというと少数派でしょう。
イラストレータはいろんな本が出ていますので、「デザインワークで頻繁に使用するけど、本にはあまり出てこない使い方」を中心に書いていこうと思います。
あ、しつこい様ですが...
本職のデザイナーには目新しいネタは全く出てきません。
あくまで、勉強中の人対象ですので、悪しからず。
イラストレータを使いこなすには、まず選択ツールに慣れることが第一でしょう。
・選択ツール
・ダイレクト選択ツール
・グループ選択ツール
このページをご覧の方には、細々とした説明は必要ないでしょう。
まずは、こんな使い方です。
1)マスクで作成したオブジェクトの「任意の場所」に「任意の前後順」で
別のオブジェクトを追加する。

複雑なマスク画像の場合、マスクを解除せずにオブジェクトの追加が行えないと、とても不便です。
ダイレクト選択ツールと前面配置(コマンドF)もしくは、背面配置(コマンドB)を用いることで、マスクを解除せず、オブジェクトの追加を行えます。
<手順1> マスク画像に対して、挿入したい位置にオブジェクトを配置します。

<手順2> オブジェクトを一旦カットし、ダイレクト選択ツールもしくはグループ選択ツールで、
挿入したい階層の前後にあるオブジェクトを選択します。

<手順3> 前面配置、もしくは背面配置を行います。

これで、予め決めていた場所の予め決めていた階層に挿入することができます。
ちなみに、
他のツールを選択している時に、コマンドキーを押すことで選択ツールになるショートカットがありますが、こんなことを試してみてください。
1.選択ツールを選択
↓
2.図形ツールを選択
↓
3.コマンドキーを押す するとツールは「選択ツール」ですよね。
では、
1.ダイレクト選択ツールを選択
↓
2.図形ツールを選択
↓
3.コマンドキーを押す とツールは「ダイレクト選択ツール」になります。
要するに、他のツールを選ぶ前に選んでいた「選択ツール」に切り替わるわけです。
通常作業を行う際の、自分のデフォルト選択ツールが決まっていると、コマンドキーでのショートカットで切り替える際にも、作業がスピーディになります。
時々、こんな話も交えながら再開していきます。
いかがですか? 名刺50案作れましたか?
今回からしばらくの間、仮想の講評という形式を用いてデザインをする際に大切な事柄を説明していきます。説明はだいたい以下の項目になりますが、話が前後したり制作環境やアプリケーション設定など、他の話が入ったりもすると思います。
1)前準備
2-1)文字の扱い1 情報の優先順位・序列
2-2)文字の扱い2 情報の区分け・文字組み
3-1)レイアウト1 空間表現
3-2)レイアウト2 デザイン技法
4)色彩配色
5)制作上の諸注意
これらに以下の内容をコラム的に挟んでいきます。
・制作環境、アプリケーションの設定
・効率の良いアプリケーションの使い方
・変更に対応できるデータの作り方
・バリエーション検討
・完成度を上げるということについて
・人に見せるということについて
その後は、もう少し詳しい内容として以下の項目に入っていきます。
・表現図法
・ダイアグラム表現
・各種レイアウトテクニック
かなりの長丁場になると思います。
1)前準備
名刺をデザインするにあたって、様々な名刺を見たことと思います。
ところで、参考にした名刺で使用されている文字の大きさを測りましたか?
まさか...見た目で適当とかいうことないですよね。
集めた名刺を分類しましたか?
例えば、比較的大きな会社の名刺、個人の名刺、お店の名刺、遊び用の名刺。
伝える情報の目的が違えばデザインも変わります。
名刺に使われている色を正確に見ましたか?
もしかして、黒っぽいから黒!とか決めてませんよね。
お手軽なオンデマンド名刺でなく、デザイナーの手が入った名刺であれば黒でない可能性があります。
濃いグレーがよく使われています。
よ〜く見てください。 ホラネ。
前準備で言いたかったのは、「見たつもり」ではない「見る」訓練です。
そのためには、文字の大きさも「これくらい」ではなく、この名刺はOポイントと計りましょう。
もしくは鉛筆で紙にできるだけ正確に、文字も含めて書き写してみるのも有効です。
デッサンでこんな訓練があります。
・自分の書いた絵を、光に透かして裏から見る。
・写真でもイラストでもいいので、上下逆さまに見て模写する。
目の狂いと思いこみを修正するための訓練です。
試しに、正六面体(正立方体)を斜めから見た絵(パース)を描いてください。
影とかは不要ですが、できるだけ正確に何度も修正して納得できる程度まで描いてください。
そして、その絵を光に透かして裏から見てみましょう。
どうですか?
あれほど正確に描いたつもりなのに、バランスが狂っていませんか?
それがあなたの目の狂いです。
ぜひ一度試してみてください。
いよいよ、このブログでデザインの課題を進めていくという仮想形式で、デザインの事を書いていこうと思います。ある意味、やる気のある方がやりたいときに取り組む、オープンコースウェア的な不特定多数に向けたデザインの課題と講義です。
課題:名刺のデザインをしてください。
まずは、名刺に掲載されている情報から整理しましょう。
以下の4項目は必ず掲載してください。
・名前
・住所/郵便番号
・電話番号
・メールアドレス
以下の項目は自由選択です。
・URL
・携帯番号
・会社名(架空でも可)
・肩書き(架空でも可)
・会社のマーク(架空でも可)
制作にあたって、いくつかの条件があります。
1)最低50案つくること
2)色を変えただけの変更やちょっとしたレイアウト変更は0.2案として数える
3)当然ながら、デザイン性の高いものであること
4)全面黒バックのデザインは不可
5)全面グラデーションのデザインは不可
6)40案は日本で使用できる(日本語)デザインであること
7)制作期間は1〜2週間
では、課題の説明です。
1)最低50案つくる
2)色を変えただけの変更やちょっとしたレイアウト変更は0.2案として数える
3)当然ながら、デザイン性の高いものであること
芸大での古典課題として100案作るというものがあります。
バリエーションも含めれば100案は割と簡単に作れるでしょうが、バリエーション不可となると結構苦労するはずです。
今回は50案です。20案あたりで一度目のヤマがくるかも知れません。
考えても考えても良いアイデアが浮かんでこない。。あ〜ダメだ。。。とか。
思いついても、あんまりかっこよくない。。とか。
だめです。かっこ悪いデザインは数にいれるとかそんな以前の問題、はっきり言って問題外です。
で、条件をもう一度読んで欲しいのですが、「オリジナルデザイン」とは書いていません。
そうです。パクリ全然オッケーです。
学生の方は親御さんに「もっている名刺を全部見せて欲しい」といえば、かなりの数を手に入れることができると思います。美容院やショップでも名刺を持っているケースが多いので、行きつけの店で聞いてみるもの良いでしょう。
本屋に行けば、ビジネスカードグラフィックスというタイトルなどでデザイン書もあります。
その中から、かっこいいー!!と思うデザインをパクってください。
カッコイイなーと思うCDのジャケットデザインからパクってください。
ショッピングバッグからパクってください。
ポストカード、雑誌のデザインからパクってください。
あらゆるモノから、美しい・カッコイイと思えるデザインをパクります。
世間で評価されているデザインをパクります。
50案なんてアっという間です。
50案では作りきれないほどのデザインが出てくるはずです。
4)全面黒バックのデザインは不可
5)全面グラデーションのデザインは不可
黒の背景に白い小さな文字。いかにもカッコ良さそうですね。
でも残念ながら今回は不採用です。全面に黒い背景を引いたり全面にグラデーションを引くと、なんとなく空間が出来上がったような風に見えます。でも、色を省いてみるとなんかスカスカに見える。。
それはできている風だけど、レイアウトが弱いからです。
デザインできてる風ではダメです。
「上手く見せる」ことを選ぶのではなく、「上手くなる」ことを選んでください。
上手く見せるということと上手くなるということは、当然ながら本質的に異なります。
当分の間「上手くなる」ために「上手く見せる」事を捨ててください。
6)40案は日本で使用できる(日本語)デザインであること
英語は記号化されています。
アルファベットは非常にシンプルな直線・曲線の組み合わせで、記号として表現・認識しやすいのでデザイン的にも相性を問いません。割と何にでも合わせることができますし、画数も少ないので小さな文字でも判読がしやすく、表現的にも広い幅を持っています。
かっこ良く見えるというのも気のせいではなく、記号として図形化されているからです。でも今回はできるだけ日本語でデザインしてください。
さあ、名刺の定型サイズを測ることから始めましょう。
もちろん、デザインするのは変形の名刺でも構いませんよ。
では頑張ってくださいね。
次回は、講評ポイントの説明をはさみがなら、デザインの話を進めていきます。
参考として、著名なデザイナーを記します。
書籍も多数ありますので、参考にしやすいはずです。
田中一光
松永 真
岡本一宣
どの方も敬称略で書いていいの?という超有名デザイナーです。
デザイナーであれば、絶対に知っているはずの方々です。
アレ? ご存じない? まだオレ語ですか?
関連:1-1 マネをしましょう