再開します

色んな方から「次の話は?」と云われながらも、ずいぶん更新を怠っていました。
再開します。

で、とりあえず少しアプリケーションの話をしようと思います。

デザインワークで中心になるのは、イラストレータとフォトショップ、人によってはファイヤーワークスという方もおられるでしょうが、どちらかというと少数派でしょう。

イラストレータはいろんな本が出ていますので、「デザインワークで頻繁に使用するけど、本にはあまり出てこない使い方」を中心に書いていこうと思います。

あ、しつこい様ですが...
本職のデザイナーには目新しいネタは全く出てきません。
あくまで、勉強中の人対象ですので、悪しからず。

イラストレータを使いこなすには、まず選択ツールに慣れることが第一でしょう。
・選択ツール
・ダイレクト選択ツール
・グループ選択ツール

このページをご覧の方には、細々とした説明は必要ないでしょう。


まずは、こんな使い方です。

1)マスクで作成したオブジェクトの「任意の場所」に「任意の前後順」で
  別のオブジェクトを追加する。

pic1.gif


複雑なマスク画像の場合、マスクを解除せずにオブジェクトの追加が行えないと、とても不便です。
ダイレクト選択ツールと前面配置(コマンドF)もしくは、背面配置(コマンドB)を用いることで、マスクを解除せず、オブジェクトの追加を行えます。


<手順1> マスク画像に対して、挿入したい位置にオブジェクトを配置します。
pic02.gif


<手順2> オブジェクトを一旦カットし、ダイレクト選択ツールもしくはグループ選択ツールで、
挿入したい階層の前後にあるオブジェクトを選択します。
pic03.gif


<手順3> 前面配置、もしくは背面配置を行います。
pic04.gif

これで、予め決めていた場所の予め決めていた階層に挿入することができます。


ちなみに、
他のツールを選択している時に、コマンドキーを押すことで選択ツールになるショートカットがありますが、こんなことを試してみてください。


1.選択ツールを選択
 ↓
2.図形ツールを選択
 ↓
3.コマンドキーを押す するとツールは「選択ツール」ですよね。


では、
1.ダイレクト選択ツールを選択
 ↓
2.図形ツールを選択
 ↓
3.コマンドキーを押す とツールは「ダイレクト選択ツール」になります。


要するに、他のツールを選ぶ前に選んでいた「選択ツール」に切り替わるわけです。

通常作業を行う際の、自分のデフォルト選択ツールが決まっていると、コマンドキーでのショートカットで切り替える際にも、作業がスピーディになります。


時々、こんな話も交えながら再開していきます。

2-2 名刺デザイン講評

いかがですか? 名刺50案作れましたか?

今回からしばらくの間、仮想の講評という形式を用いてデザインをする際に大切な事柄を説明していきます。説明はだいたい以下の項目になりますが、話が前後したり制作環境やアプリケーション設定など、他の話が入ったりもすると思います。

 

1)前準備

2-1)文字の扱い1 情報の優先順位・序列
2-2)文字の扱い2 情報の区分け・文字組み

3-1)レイアウト1 空間表現
3-2)レイアウト2 デザイン技法

4)色彩配色

5)制作上の諸注意


これらに以下の内容をコラム的に挟んでいきます。

・制作環境、アプリケーションの設定
・効率の良いアプリケーションの使い方
・変更に対応できるデータの作り方
・バリエーション検討
・完成度を上げるということについて
・人に見せるということについて
 
その後は、もう少し詳しい内容として以下の項目に入っていきます。

・表現図法
・ダイアグラム表現
・各種レイアウトテクニック

かなりの長丁場になると思います。


1)前準備

名刺をデザインするにあたって、様々な名刺を見たことと思います。

ところで、参考にした名刺で使用されている文字の大きさを測りましたか?

まさか...見た目で適当とかいうことないですよね。


集めた名刺を分類しましたか?

例えば、比較的大きな会社の名刺、個人の名刺、お店の名刺、遊び用の名刺。
伝える情報の目的が違えばデザインも変わります。

 

名刺に使われている色を正確に見ましたか?

もしかして、黒っぽいから黒!とか決めてませんよね。
お手軽なオンデマンド名刺でなく、デザイナーの手が入った名刺であれば黒でない可能性があります。
濃いグレーがよく使われています。

よ〜く見てください。   ホラネ。

 

前準備で言いたかったのは、「見たつもり」ではない「見る」訓練です。

そのためには、文字の大きさも「これくらい」ではなく、この名刺はOポイントと計りましょう。
もしくは鉛筆で紙にできるだけ正確に、文字も含めて書き写してみるのも有効です。

 
デッサンでこんな訓練があります。

・自分の書いた絵を、光に透かして裏から見る。
・写真でもイラストでもいいので、上下逆さまに見て模写する。

目の狂いと思いこみを修正するための訓練です。


試しに、正六面体(正立方体)を斜めから見た絵(パース)を描いてください。
影とかは不要ですが、できるだけ正確に何度も修正して納得できる程度まで描いてください。

そして、その絵を光に透かして裏から見てみましょう。

どうですか?

あれほど正確に描いたつもりなのに、バランスが狂っていませんか?
それがあなたの目の狂いです。

ぜひ一度試してみてください。

2-1 名刺デザイン

いよいよ、このブログでデザインの課題を進めていくという仮想形式で、デザインの事を書いていこうと思います。ある意味、やる気のある方がやりたいときに取り組む、オープンコースウェア的な不特定多数に向けたデザインの課題と講義です。



課題:名刺のデザインをしてください。

まずは、名刺に掲載されている情報から整理しましょう。

以下の4項目は必ず掲載してください。
・名前
・住所/郵便番号
・電話番号
・メールアドレス

以下の項目は自由選択です。
・URL
・携帯番号
・会社名(架空でも可)
・肩書き(架空でも可)
・会社のマーク(架空でも可)


制作にあたって、いくつかの条件があります。

1)最低50案つくること
2)色を変えただけの変更やちょっとしたレイアウト変更は0.2案として数える
3)当然ながら、デザイン性の高いものであること
4)全面黒バックのデザインは不可
5)全面グラデーションのデザインは不可
6)40案は日本で使用できる(日本語)デザインであること
7)制作期間は1〜2週間


では、課題の説明です。


1)最低50案つくる
2)色を変えただけの変更やちょっとしたレイアウト変更は0.2案として数える
3)当然ながら、デザイン性の高いものであること

芸大での古典課題として100案作るというものがあります。
バリエーションも含めれば100案は割と簡単に作れるでしょうが、バリエーション不可となると結構苦労するはずです。

今回は50案です。20案あたりで一度目のヤマがくるかも知れません。

考えても考えても良いアイデアが浮かんでこない。。あ〜ダメだ。。。とか。
思いついても、あんまりかっこよくない。。とか。

だめです。かっこ悪いデザインは数にいれるとかそんな以前の問題、はっきり言って問題外です。

で、条件をもう一度読んで欲しいのですが、「オリジナルデザイン」とは書いていません。
そうです。パクリ全然オッケーです。

学生の方は親御さんに「もっている名刺を全部見せて欲しい」といえば、かなりの数を手に入れることができると思います。美容院やショップでも名刺を持っているケースが多いので、行きつけの店で聞いてみるもの良いでしょう。

本屋に行けば、ビジネスカードグラフィックスというタイトルなどでデザイン書もあります。
その中から、かっこいいー!!と思うデザインをパクってください。
カッコイイなーと思うCDのジャケットデザインからパクってください。
ショッピングバッグからパクってください。
ポストカード、雑誌のデザインからパクってください。

あらゆるモノから、美しい・カッコイイと思えるデザインをパクります。
世間で評価されているデザインをパクります。

50案なんてアっという間です。
50案では作りきれないほどのデザインが出てくるはずです。

 


4)全面黒バックのデザインは不可
5)全面グラデーションのデザインは不可

黒の背景に白い小さな文字。いかにもカッコ良さそうですね。

でも残念ながら今回は不採用です。全面に黒い背景を引いたり全面にグラデーションを引くと、なんとなく空間が出来上がったような風に見えます。でも、色を省いてみるとなんかスカスカに見える。。
それはできている風だけど、レイアウトが弱いからです。

デザインできてる風ではダメです。
「上手く見せる」ことを選ぶのではなく、「上手くなる」ことを選んでください。
上手く見せるということと上手くなるということは、当然ながら本質的に異なります。

当分の間「上手くなる」ために「上手く見せる」事を捨ててください。

 

6)40案は日本で使用できる(日本語)デザインであること

英語は記号化されています。

アルファベットは非常にシンプルな直線・曲線の組み合わせで、記号として表現・認識しやすいのでデザイン的にも相性を問いません。割と何にでも合わせることができますし、画数も少ないので小さな文字でも判読がしやすく、表現的にも広い幅を持っています。
かっこ良く見えるというのも気のせいではなく、記号として図形化されているからです。でも今回はできるだけ日本語でデザインしてください。

さあ、名刺の定型サイズを測ることから始めましょう。

もちろん、デザインするのは変形の名刺でも構いませんよ。
では頑張ってくださいね。

次回は、講評ポイントの説明をはさみがなら、デザインの話を進めていきます。


参考として、著名なデザイナーを記します。
書籍も多数ありますので、参考にしやすいはずです。

田中一光
松永 真
岡本一宣

どの方も敬称略で書いていいの?という超有名デザイナーです。
デザイナーであれば、絶対に知っているはずの方々です。

アレ? ご存じない? まだオレ語ですか?
関連:1-1 マネをしましょう

1-3 基本フォントの特徴

前回紹介したフォントの特徴と主な用途を書きます。
横にカタカナを併記しましたが、フォントの読み方はデザイナーによってマチマチです。

 

・Helvetica(ヘルベチカ/ヘルベティカ)

サンセリフ系(ゴシック系)の代表フォントです。
もっとも有名かつポピュラーなフォントです。企業のロゴでも多く使用され、雑誌などでも頻繁に見かけます。どこででも目にすることができる代表的なフォントです。

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・Futura(フーツラ/フツーラ)

こちらも好んで使うデザイナーが多い書体です。
直線曲線が整理されており、アルファベットのAは三角形、Oは丸と図形化されていますので、デザイン的なオブジェクトとしても使いやすいフォントです。タイポグラフィデザインとしても、幾何模様と相性が良い代表フォントです。化粧品のパッケージや、アパレル系の広告で目にすることができます。
同じ幾何学的なフォントではAvant Garde Gothic(アバンギャルド ゴシック)も有名です。


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・Optima(オプティマ/オプチマ)

このフォントを入れるかどうか迷ったのですが、基本フォントにいれました。
サンセリフ系ながら、セリフの要素を持っています。
街の看板や、電車の中吊り広告等でも頻繁に見かけます。というか、ちょっと使われすぎでしょう。
ここ最近で少し落ち着いた感がありますが、ほんと一時はアレもコレもOptimaでした。
女性誌でも見かけますし、ウェディング系の広告では多用されています。
大文字だけの場合は、Peignot(ペイグノット)で組むデザイナーもいます。

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・Garamond(ガラモンド/ガーモンド)

こちらも化粧品やアパレル系でよく使われています。
アルファベットより数字を使うことが多く、値段表記の部分にのみGaramondを使用することもあります。数字を並べた時、上下方向へ独特のリズムがあります。
特に、369が大きく上下しているように見えるため、組んだ時にGaramond特有の雰囲気が出ます。

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・Times(タイムズ/タイムス)

セリフ系(明朝系)の定番フォントです。特に説明は必要ないでしょう。

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・Frutiger(フルティガー)

ヨーロッパではとてもメジャーなフォントです。いつだったかのオリンピックでも使用されていました。
ヨーロッパの交通機関のサインで使用されているフォントで、フルティガー博士の名前がそのまま付いていることからも解るように、博士の代表フォントです。
関西の京阪電車では、このフォントをオフィシャルフォントとして採用していますね。

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以上がとりあえずデザインの勉強するために最低限必要となるフォントです。
まぁ、Frutigerは無くても大丈夫です。もちろん他にもBodoni(ボドニー)など、よく使うフォントはありますが、デザイナーの好みや流行もあります。

例えばEurostileなどは過去一世を風靡したフォントですが、しばらく見かけませんでした。ここ2,3年でまた使われてきているようですし、Copperplateは逆に以前より減った感があります。


さて、実際の使用に際しての注意です。
Condensedは、細長いフォントとして作られています。正体(元のフォント)を無理に変形したり、Condensedを引き延ばして使用したりという、フォントの変形はできるだけ避けましょう。特に初心者のうちは、正しいタイプフェイスを覚えるためにも重要です。
 

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また、1つの画面にたくさんのちがう書体を使用すると、エレメント過多になってオブジェクトの持つ方向性もマチマチになりがちですので、こちらも最初のうちはたくさん使わないようにした方が賢明です。フォントの使い方や注意点は、また改めて書いていこうと思います。

 

上記の6書体を並べてみると解りますが、タイプフェイスの高さが微妙に違います。


 
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複数のフォントを同じ大きさに見せるためには、フォントサイズの調整が必要になります。
もちろん、日本語フォントと英字フォントの大きさも違います。日本語の中に英字フォントを入れて文字を組むと少し小さくなりますので、これにも表現に応じて調整が必要です。

またフォントは図形の集まりですので、図形としての特徴も兼ね備えています。

 

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このあたりの話も、後半ではさらに詳しくしていきましょう。

フォントには、OpenType、TureType、PostScript 等の種類があり、まだまだ延々と説明が必要です。本当にフォントはすごく大事で、話が尽きません。

次回から、いよいよ仮想の課題形式でデザインに関する話を書いていきます。

1-2 フォントについて

デザインを勉強する上で、フォントはとても大切です。

デザインに興味を持たないとフォントにはなかなか目が行きませんが、良く目にするフォントはある程度決まっています。傾向として、プロは定番フォントを中心にデザインし、初心者ほど特殊なフォントを使いたがります。

まずは基本の英字フォント5書体+1書体を揃えてください。

・Helvetica
・Futura
・Optima
・Garamond
・Times

さらにあると良い
・Frutiger

デザインを始めたばかりの人が大好きなComic Sansや隷書体、勘亭流などの特殊なフォントは、そのフォントの特殊なデザイン故にフォントの印象が強すぎ、デザイン的なオブジェクトとしては使用を限定されます。

たとえて言うなら、街でパーティーハットをかぶって歩く、みたいな感じでしょうか。
パーティーでは楽しい演出として成り立ちますが、会社にかぶって行ったり普段の生活ではかぶらないでしょ、みたいな感じです。

フォントに関しては、説明することが非常に多いので、何回かにわけて掲載していきます。


まずは、概略です。

Macの場合、日本語に関しては小塚などの実使用に耐えるフォントもありますので、何とかならないこともありません。逆にデザインをかじった人が周りにいると新ゴの不正コピーを持っていて、何にでも新ゴを使おうとするので始末が悪いです。新ゴは、結構用途を問うフォントです。

新ゴは、もともと写研の人気書体であったゴナにそっくりなモリサワフォントです。
これに関しては写研・モリサワで訴訟にもなりましたので、詳しく知りたければネットで検索してください。

過去にはものすごく流行ったフォントですが、ここ6年ほどは余り使われず、どちらかというとキャッチーなフォントとしてグラフィックではダサめの傾向にありました。主にパッケージや店頭で使用するいわゆるPOPが中心で、可読性の高さから図中での小さい文字にも使用されます。

逆にWebではメインフォントとして多用されます。
しかしこれにも変化があり、少しずつ使用されるフォントも変わります。グラフィックデザイナーからの進出が増えたからか、モリサワのパスポートが良かったのか、以前よりMB101も使われていますし、小塚も結構見かけるようになりました。


以下の基本5書体+1書体はデザインする上でどうしても必要になる書体で、代用のきかないフォントです。なければデザインの勉強にとても不便です。
 
font.gif

 
もちろん、他にも使用するフォントはありますが、基本5書体があればデザインの勉強はできます。
ところがこれで話が終わらないのです。

Helveticaにはファミリーがあります。以下が主なファミリー書体です。

・Light
・Medium
・Bold
・Black

これが横方向に細くなった

・Light Condensed
・Medium Condensed
・Bold Condensed
・Black Condensed

さらに、上記それぞれに斜体がかかった

・Light Oblique
・Medium Oblique
・Bold Oblique
・Black Oblique

・Light Condensed Oblique
・Medium Condensed Oblique
・Bold Condensed Oblique
・Black Condensed Oblique

Helveticaのファミリーだけでも、最低これだけのフォントが必要になります。
さらにExtra、Ultraもありますので、かなりのフォント数です。
MediumがRegulerであったり、ObliqueがItalicであったりCondensedが前に付いたりと、フォントのバージョンによっても変化しますが、デザインをするには、基本5書体のそれぞれのファミリーが必要になります。


font2.gif


なかなか大変ですね。

次回は、それぞれのフォントの特徴と主な用途をご紹介していきます。

1-1 マネをしましょう

デザインの勉強を始めるにあたって、ぜひお薦めしたいことがあります。

それは、どんどんマネをしましょう、ということです。

よいデザインだなと思ったらどんどんパクっていきましょう。カッコイイ名刺だなと思ったら、同じものを作ってみましょう。きれいな配色だなと思ったら、マネをして作ってみましょう。
純粋な勉強のためであれば、なんらやましいことはありません。いえいえ仕事でのパクリはダメですよ。
海外では模写という学習手法は至極一般的ですが、なぜだかコピー王国日本では、さほど盛んではありません。

例え話として
ギターを始めた人がいます。彼はギターを買ってきて、いきなり「オレのオリジナルコードを作ってやる」とガガーンとギターを鳴らしました。

またある人はピアノを始めましたが、バイエルを覚えずに「私のオリジナリティあふれる新しい和音を作ってやる〜」とババーンと鍵盤をたたきました。

ある人は、オリジナルのオレ語を作ってやると「○△□;!%〜△」としゃべっています。

いやいや、それはそれで笑えますが、かなりイタイです。

まずは、今あるコードや和音をきちんと理解しましょうよ。そこから美しい旋律なりコード進行を学んでいきましょう。まずは世間で言う美しいとか、カッコイイ、綺麗だという形なり色を学びましょう。

デザインしたものを人に見せたとき、
「うひゃ〜、オリジナリティあふれるけど、カッコ悪るぅ~」といわれるよりも、
「おぉ〜、よくあるデザインだけど、めちゃカッコイイ!!」といわれるものを作ることから始めませんか?ということです。
「カッコイイ」という共通の言語を勉強しましょうよ、ということです

デザイナーを、デザインで飯を食っている人と定義づけるなら、特別な才能はなくても大丈夫です。当たり前のものを当たり前に作ることができれば、それですでにかなりの実力です。人が見ておかしいと思わないデザイン、人が聞いてもすんなり聴いていられる音楽、それをコンスタントに作ることが一般のプロに最低限求められる技量ですし、それができればプロとして生きていける領域にきていると思います。

あなたが星の図形を書いてみようと思ったら、まずはインターネットで、あるいは図書館や本屋に行ってデザイナーの作った星のデザインをたくさん見てください。
そこにはあなたがデザインを志す、ずっとずっと以前から研究されてきた、世界中の優秀なデザイナーが長い歴史の中で完成させてきた星のデザインがたくさんあります。

そのバランスと記号としての図形をマネて描いてみてください。なんだかちょっと印象が違うなと感じたら、定規を当てて詳しくバランスを調べてみてください。

では、あなたに質問です。

 
「あなたの好きなデザイナーを5人挙げてください」

 

ちゃんと5人言えましたか? もし、プロのギタリストを目指している人に「好きなギタリストを〜」と質問したら、5人どころでなく答えてくれると思います。おそらく答えるどころか、かなり語ってくれます。
もちろんデザイナーはミュージシャンほど名前が露出しません。

でも、もしあなたが答えられなかったとしたら、あなたのデザインに対する知識はその程度ということです。

答えられなかったあなた、ヤバイですよ。
オレ語もいいですが、もっといろんなものを見ましょうね。

次回は、デザインを始めるにあたって必要となるフォントの話です。

はじめに

このサイトは、私が個人的にデザインに関して考えたことや、感じたことを整理していく過程で書き留めたものです。よって、かなり個人的な見解や、出典元が定かでない情報も含まれています。

また同時にオープンコースウェア的な試みも含んでいます。
全国のデザインを勉強して間もない方や、もう少しデザインを知りたいという方、Webのデザインをしているけど、グラフィックデザインの知識があまりないという方に参考となる内容を心がけていきます。
とはいえ、全国で10人程が読んでくれれば充分という程度のスタンスで書いていきます。

あくまで私のごく個人的なサイトです。このブログの内容に関しては私個人の責任で書いていきます。ご批判もあくまで私個人対象でお願いします。

 


デザインの仕事に就いて20年以上になります。

芸大を卒業後メーカーのデザイン室に11年勤務し、退職にあたっては結構ドタバタ劇もあり、それなりにハラハラドキドキのスリリングな体験もしましたが、その話はまた改めて。

会社を退職後、デザイン制作会社として独立しました。といっても最初は私一人です。早いもので、もうすぐ10年になります。おかげさまでスタッフも入り、私を含めて5名(1名育児休暇中)の会社になりました。

独立と同時に、デザインの専門学校で主にグラフィックデザインを担当する講師に就き、平日は事務所で、土日は学校の講師という形でデザインの仕事に関わってきました。何年間も休日のない働き方をしていたので、もう少しじっくり考える時間が欲しかったこともあり、講師は2年前に辞しました。
と言えばカッコ良く聞こえるかも知れませんが、実は「講師をするのは本業で食えないヤツ」という強い思いこみとコンプレックスが長年あり、早く辞めたいと思いつつも8年間も続けていました。

そんなこんなの20年を振り返って、自分の中でのデザインを整理してみたいと思います。

すでに芸大進学が決まった高校3年生の時、近所のデザイン事務所でアルバイトを始めました。
芸大での学部は美術(油絵)ですので、関係なかったといえば関係なかったのですが、面接に行ってみるとあっさり採用になったので結構うれしかった記憶があります。

今になって思えば、デザイン事務所というよりは版下業に近かったように思います。その頃は知識もありませんので、デザイン業と版下業の違いすら分かっていませんでした。おそらく、このサイトを見ている世代の人は「版下」という言葉すら聞いたことがないでしょう。今となっては過去のデザイン形態です。

初めてコンピュータに触れたのは、会社に入って間もなくの頃です。
確かキヤノンのEGPSというコンピュータでしたが、非常に取っつきやすいインターフェースで夢中になって図形を描いて喜んでいました。それからしばらくした頃、Macintoshという存在を知りました。実は、EGPSというコンピュータは当時のMacそっくりで、「これって実はMacのパクリ?」と思ったものです。

1989年、私が24歳の時にアメリカのデザイン業界を視察するという大義名分のもと、トヨタ、ソニー、シャープ、キャノンなど複数のメーカーデザイナーが集まる「お楽しみたっぷり時々視察ツアー」に参画しました。時はバブル真っ盛りです。今では信じられないほど高額経費の視察でした。

シリコンバレーから始まり、Macをデザインしていたフロッグデザインとの交流、シーグラフの見学、ボストンではMacエキスポ、はたまたID-Twoからアドビ本社まで、まさに東海岸から西海岸まで飛行機を乗り継いでの豪華ツアーです。

アメリカのデザイン事務所に行っていきなり目にしたのは、今の日本の様に全員がコンピュータに向かってデザインの仕事をしている姿でした。これには相当なショックを受けました。というのも、まだ日本ではポスターカラーや定規、カッターを使ったデザインワークをしていましたし、コンピュータを使ってデザインをするなどというのは、ごくごく一部の人で「聞いたことはあるけど、使っている人は見たことがない」という状態です。

ところが、アメリカでは皆が普通にMacを使ってデザインをしていました。アドビ本社で開発中のPhotoshopのデモを見た時には、今後コンピュータが使えないとデザインの仕事はできないな、という確信を持つまでになっていました。当時の画像処理サイテックスの画像加工がパソコンでできるソフトのデモンストレーションは、衝撃に値するものでした。


日本に帰ってからは、憑かれたようにMacの前に座っていました。今でこそ当たり前にパソコンでデザインをしていますが、作ったデータがそのまま印刷できるようになったのは、そんなに過去のことではありません。
意外に思うかも知れませんが、10年前ではキャリブレーションの問題も含め、大手印刷会社でなければ対応していないことが多く、本当の意味で完全に仕事に使える様になったのは、印刷物に関してはここ9年程だと思います。

以前のMacやイラストレータは、いわばゴーカートのようなものでアクセルを踏めば進む、ハンドルを切れば曲がるという非常にわかりやすい機能とインターフェースでした。イラストレータも1つのテキストオブジェクトとしては、25文字程度しか入力できなかった記憶があります。

私のデザイン観に大きな変化をもたらしたターニングポイントがいくつかありますが、Macに初めて触れた時と、インターネットを知った時に受けた衝撃はとても大きく、それはほとんど感動に近かったのだと思います。

それ以降の経緯は本文中で。。。

2007年12月4日